通帳に見知らぬ入金?被相続人の遺産にまつわる“謎”と、その調べ方
相続の手続きを進める中で、故人(被相続人)の通帳を確認していたところ、内容に不明な点がある──。これは、相続実務の現場でときどき見られるご相談のひとつです。
とくに不動産経営をしていた方の場合、月々の賃料収入や雑収入など、家族が把握していない取引が通帳に記録されていることがあります。実際、あるケースでは「定期的に入金されている金額があるが、その入金元がわからない」という状況に直面しました。
遺された通帳に記載された入金が、どこから来たものか見当がつかない。被相続人に確認することもできず、相続人全員が「心当たりがない」という状態でした。
こうした場合、まずは入金があった金融機関に直接問い合わせることが有効です。実際に問い合わせを行ったところ、以下のような回答が得られました。
「相続人であることが確認できれば、当行から入金元に連絡を取り、先方の承諾が得られた場合に限り、連絡先などの情報をご案内いたします」
つまり、相続人であるという立場が正当に証明できれば、入金元と金融機関のあいだでコンタクトを取り、そのうえで情報を共有してもらえるという仕組みになっています。
これは不動産に限らず、たとえば貸付契約や個人間の契約に基づく振込など、正当な理由があるものであれば、多くの金融機関で同様の対応が可能です。ただし、対応の詳細は銀行ごとに異なりますので、ケースに応じて慎重に確認する必要があります。
また、こうした事例においては、「どこに何を聞けばいいかわからない」「この入金に何か法的な義務が発生するのでは」など、不安に思われる方も少なくありません。
私たちは、そうした「誰に聞けばいいのかわからない」という段階からのご相談にも対応しています。
金融機関への確認方法、相続関係の証明資料の整え方、必要に応じた第三者機関への問い合わせなど、煩雑に思える部分も、私たちが代わって情報を調べ、わかりやすくお伝えします。
相続手続きは、亡くなられた方の人生を丁寧に整理していくプロセスです。予期しなかった事実が出てくることは決して珍しくありませんが、それらをひとつひとつ明らかにしながら進めていくことが大切です。
「ちょっと気になる」「これって大丈夫なのかな?」というようなことでも、どうぞ遠慮なく当事務所へご相談ください。
専門的な視点でしっかり調べ、ご不安を取り除けるよう、誠実にサポートいたします。
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